看護師が看護に専念できる職場づくりを目指して
1月29(金)〜30日(土)
京都「花のいえ」にて
看護部集会を開催!
「花のいえ」で公共労看護部集会を開催しました。参加者は14名(駒宮書記長、松岡書記次長、菅原中執、桜井中執、東北2、中国4、四国4)
<第1日目>
駒宮書記長のあいさつ
佐々木委員長が急きょ欠席だったので、書記長があいさつしました。
公共労としてここ数年、看護師問題に取り組んで来たが、正直言って何一つ改善された実感が得られていない。
今までのような取組みではダメだと考えている。しかし、看護師が本当に立ち上がらなければ問題は解決に向かわない。今回の看護部集会を契機に公共労としての闘争を高めていきたい。
「看護師の処遇改善の重要課題について」松岡書記次長
看護師の処遇改善の重要課題(夜勤問題、正循環、週32時間勤務、長時間労働、年休取得率の向上など)について説明がありました。
「看護師だけが、常識では考えられない勤務がまかり通っている。」夜勤、時間外勤務手当、年休取得などがそう。その考えられないことを正すことが重要。
- ・交替制勤務は過酷であり、身体的な負担が大きい。通常の日勤よりも業務時間などの軽減が必要。
正循環、週32時間勤務の要求を強めたい。
- ・そもそも交替制勤務は、8時間以上拘束されているのに時間外勤務があるのはおかしい。
重複している時間に申し送りすればいい。
- ・準夜勤務の後に休日を充てられたら、時間外勤務になる。
そういうものもしっかり要求していかなければいけない。始業前の勤務も申請して手当をもらう。
師長が平気で「時間外勤務手当の対象にはならない業務」を押し付けてくる。おかしい。我々はボランティアではない。
- ・年休は20日取得する、これも当り前のこと。それが実際には出来ていない。
1日の勤務は2万〜3万になる。10日しか取れていなければ年間で20〜30万円の権利を放棄させられていることになる。
グループワーキング
「看護師が看護に専念できる職場づくりに必要なもの〜本来したい看護と現状について」
@要求するべきは専門職にふさわしい給料なのか、人員増なのか、業務の軽減なのか
A本来したい看護と現状ではどうなのか、
良い点と改善したい点は何か
B辞めたいと感じる時はどんな時か、それは何が問題なのか。
をテーマに話し合いをしました。
これらの発言を聞いただけで、看護師という業務がいかに特殊なのかがよく分かります。
「超勤にならない時間外業務」が多過ぎる。なんて言葉自体有り得ないです。
自己紹介時に「看護師になって良かったと思うこと」という項目に対して「良かったという実感がない」と言っている看護師さんが多いことも深刻です。
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一日目はグループワーキングが終了したところで、会議を終え、その後「花のいえ」の京懐石で夕食交流会を行い、一日目を終了しました。
<第2日目>
「公共労としての看護師処遇改善闘争の取組みについて」
駒宮書記長
この集会では「参加した看護師さんが怒って帰るようにしたい」と話しました。
それは、「看護師が看護に専念できる、働き続けられる職場づくり」を目指すうえで、改善させなければいけないことが沢山あるからです。勤務時間の短縮にしても週休2日制にするまでにどれだけの時間が掛かったのか。1日8時間勤務を15分減らし、7時間45分にするまでにどれだけの時間が掛かったのかを話し、
なのに30分とかの時間外勤務手当を申請しないでいる現状はどうなのか。
労働基準法第1条では「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、
この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。」とあります。
つまり、労基法で定めていることは「人たるに値する生活を充たすべき最低の基準」です。
労基法に基づきみなさんにはちゃんと年休は年20日付与されています。それなのに権利を行使しようとしていない。
行使出来ないでいる。果たしてそれで良いのか?です。
過去の取組みでは、看護師の処遇改善はほとんど進んでいません。
寧ろ、人員不足により夜勤回数は増え、年休が取り難くなっている。今までのような闘い方ではダメだということです。
2016統一要求(案)から
- ・3級昇格の時期を早めること。当面、医療職(ニ)と同様に経験9年又は在級8年で昇格させること
- ・月8日を超える夜勤(二交替制では4回)については、9日については9日を超えた1日(1回)につき
正規の夜間看護手当の5割増、10日以上(二交替制では5回以上)については超えた1日(1回)につき10割増とすること
上記2点は2015秋年末の継続協議事項であり、この2016春闘では必ず前進させる。前進がなければ、ストライキで立ち向かう覚悟が必要です。
下記2点は、この2016春闘において新たな要求として加えたものです。
- ・働き続けられる職場づくりや看護師不足の解消を図るためにも、短時間勤務などの選択を可能にすることにより、正規職員での柔軟な雇用を可能にすること
- ・育児休業を早期に切り上げた職員に対して、夜勤免除や時間外勤務免除は当然のこととして、委員会活動、チームリーダー等の免除を行うなど、勤務軽減の配慮をするよう病院側に指導すること
集会で新たな要求として加えると決めたもの
- ・準夜勤務の後が休日なら、休日に勤務した時間に対し、
時間外勤務手当を支給すること
- ・夜勤後の時間外労働を禁止すること
- ・加齢による夜勤減免を行うこと (45歳以上は軽減)
まとめ
今回の看護部集会では、2016春闘を「看護部闘争元年」とし、看護師の処遇改善を進める新たな闘いのスタートにしたい。
という思いから、「看護師だけが、常識では考えられない勤務がまかり通っている。」
「毎年多くの仲間が離職している。まだ、皆さんは耐えられますか?」と強いメッセージを発した集会になりました。
参加者の感想からも「もっと怒らなければいけない労働条件であることを改めて感じた。もっと声を出していいんだということを感じた」(いいんです!)という反応がありました。
職場に戻り、この看護部集会で話されたこと、感じたことをみんなで話し合って欲しいと思います。
「自分たちの職場は自分たちで変えていく」ということが大切です。
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