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2017年春闘要求アンケート集計結果について

設問2 あなたの労働実態についてお聞かせください。

(1) 普段の仕事でどの程度身体が疲れますか?

@身体の疲れは「とても疲れる55.4%(50.9)」「やや疲れる41.3%(43.8)」を合わせると96.7%(94.7)(2015)94.2%)で16集計より2ポイント上がり、 年々上昇している。何よりも「とても疲れる」が4.5ポイントも上昇している。
支部別
◇「とても疲れる」東北58.0%(51.8)、関東(23.2)、東海36.7%(25.0)、中国59.0%(69.6)、四国52.1%(39.7)
 東北・中国・四国の「とても疲れる」の比率が高い。
◇「やや疲れる」東北39.1%(44.7)、関東(67.9)、東海56.7%(65.0)、中国38.5%(28.8)、四国43.7%(52.1)
 「とても疲れる」「やや疲れる」を合わせると東北97.1%(96.5)、関東(91.1)、東海93.4%(90.0)、中国97.5%(98.4)、四国95.8%(91.8)となっている。
年代別
 年代別に見ても、20代でも「とても疲れる」「やや疲れる」を合わせると95.6%(94.9)であり、若い世代でも疲弊していることが分かる。
勤続年数
◇「とても疲れる」1年未満37.5%(37.1)、1〜3年54.4%(44.6)、4〜5年58.4%(57.7)、6〜9年60.2%(57.1)、10年以上55.8%(50.5) ◇「やや疲れる」1年未満55.0%(57.1)、1〜3年45.6%(48.2)、4〜5年36.4%(35.2)、6〜9年36.6%(39.3)、10年以上40.6%(44.5) 特に勤続年数1〜3年、6〜9年の「とても疲れる」が上昇している。これは、青年部世代が疲労しているとも言える。 若い世代が疲れきってしまっている現状を変えていかないと。

(2) 時間外労働は一ヶ月に何時間程度ありますか

@時間外労働/月は10時間未満で37.3%(31.8)と10時間〜20時間が36.0%(38.9)、月平均では13.2(13.8)時間とほぼ横ばいか。
支部別
 時間外労働平均時間は東北10.9(11.6)(2015:13.1)、関東(15.2)(2015:13.9)、東海13.7(14.3)(2015:13.0)、 中国14.4(15.4)(2015:14.5)、四国12.1(12.2)(2015:14.1)と全支部で減少傾向になっている。 今回関東のデータがないが、中国は減少したとはいえ、時間外労働の多い支部であるといえる。
性別
男性15.9時間(18.3)、女性12.5時間(12.3。男性が3時間ぐらい多い。
勤続年数
1年未満14.9(12.0)、1〜3年14.0(11.9)、4〜5年14.7(16.7)、6〜9年12.1(14.2)、10年以上12.5(13.5)  1年未満、1〜3年が上昇傾向にあり、4〜5年が多い。
職種別
◇医療技術職14.5時間(16.9)
◇看護職12.2時間(12.9)
◇事務職16.5時間(15.4)
◇技術・労務職18.7時間(9.1)であり、
医療技術職や事務職、特に技術・労務職の時間外労働が多いことが分かる。

(3) 最近の一ヶ月間で、賃金不払いの時間外労働はどの程度ありましたか

@不払い残業時間/月では5時間未満から10〜15時間までで37.8%(34.2)(2015:36.1)%となり、 平均時間は3.1時間(3.0)(2015・3.6、2014・4.0、2013・4.7時間)で0.1時間減少し、年々改善されているか。 しかし、「不払い残業が10時間以上ある」が5.8(11.7)(2015:11.5)であり、月に10時間以上不払い残業をしている人が依然としていることと、 「不払い残業がある」と答えた人が44.4%(41.3)いることから2人に1人不払い残業があることになる。
A不払い残業についても交渉でかなりやって来たところではあるが、「付けて良いのは2時間まで」とか、依然として不払残業があるということも支部からの報告で判明している。  また、月あたりの時間外労働が13.8→13.2とやや減少しているのに(本当でしょうか?)サービス不払い残業時間が支部によって増えていることは見逃せない。
支部別
もっとも多いのは東北支部で平均3.4時間(4.8)(2015・5.1、2014・5.3、2013・8.3 /月)。 また、不払い残業が「ない」と答えているのは全体で45.0%(47.6)で16年の集計よりも「ない」が2.6%増加している。 もっとも不払い残業が多かった東北が8.3→5.3→5.1→4.8→3.4時間と減少しているが、 東海支部が2.5時間(0.7)中国支部が3.4時間(3.2)と増加していることも見逃せない。
年代別
不払い残業時間/月は、20代4.5(3.4)、30代2.6(2.8)、40代3.0(3.2)、50代1.4(2.1))と若い人ほど不払い残業が多い傾向にあるのも頷ける結果である。
不払い残業については、全体では年々微減しているとはいえ、支部によってバラツキが見られることと、 依然として病院職場では、不払い残業がある、ということが問題である。
ア 請求していないのか、イ 「請求するな」と言われるか、ウ 申請しても認められないのか、によって、事情は異なる。
イとウならば労基法違反であり、2年間遡及して支払わせることができる。
また、不払い残業には始業時間前労働もあるが、関東支部がアンケートを取った時に「始業時間前労働は時間外勤務ではない」 と考えている組合員もいることから、潜在的には不払い残業は月平均3.0時間どころではなく、10時間を超えるものと考えられる。
「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を活用し、 不払い残業を一掃する取組みを支部でも展開するべきではないか。
職種別
・医療技術職1.4時間(2.0)(2015:2.6)
・看護職3.7時間(3.5)(2015:4.5)、事務職2.3時間(0.6)(2015:1.6)、 技術・労務職2.6時間(3.3)(2015:0.7)であり、
時間外労働の多い医療技術職や事務職の不払いが少ない。
看護職や技術・労務職に不払い残業が多いことがわかる。
時間外勤務の単価は少ない人でも2,000円程度、月に3時間の手当なら6,000円以上、年間なら72,000円を超える、 潜在的な不払い残業10時間とするなら、年間240,000円もの不払い残業になる、いうことが認識されているのか。
組合加入加入者3.2時間(3.1)、未加入者1.6時間(1.7)であり、組合加入しているメリットがまるでない。支部における教宣不足か。