シリーズ
「なくすぞ!長時間労働・不払い残業」その4
驚愕の事実!!
未請求の残業代38万円?!
【事例1】
看護師A子さん(30歳)の勤める病棟では、始業時間の前に15分間のミーティングを毎回行っています。
この時間に対する超勤手当の申請は誰もしていないし、15分程度なら大したことないと思い、A子さんは申請をしていませんでした。
30歳の看護師(基本給)252,100円 1時間あたりの超勤手当 1,991円
未請求の超勤手当 年間 119,460円
始業時間前の業務も申請しましょう!
【事例2】
新人看護師B子さんは、少なくとも毎日1時間は残業をしていますが、
「新人は教わる立場だから超勤手当の申請はするものではない」と師長さんに言われ、申請をしていませんでした。
新卒の看護師(基本給)203,500円 1時間あたりの超勤手当1,607円
未請求の超勤手当 年間 385,680円
新人も当然請求していいんです!!
さあ!今すぐ計算してみましょう!!
公共労超過勤務ざっくり計算シート
【ステップ1】 超過勤務手当のベースになる額を求めよう(月額を記入)
基本給 | 円 |
地域手当 | 円 |
広域異動手当 | 円 |
初任給調整手当 | 円 |
特殊業務調整手当 | 円 |
結核・精神接触手当 | 円 |
合 計 | 円 |
@1ヶ月の給料
【ステップ2】 1時間当たりの超過勤務手当の額を求めよう
@×12ヶ月 | 円 | A年間の給料 |
A÷1899時間 (年間総労働時間※) | 円 | B1時間当たりの給料 |
B×1.25 (25%UP) | 円 | C超過勤務手当 /時(日中) |
B×1.5 (夜間なら50%UP) | 円 | D超過勤務手当 /時(夜間) |
| | |
小数点以下四捨五入
※2017年度の年間総労働時間は1899時間。
毎年度変わります。
【ステップ3】未請求の超過勤務のおおよその時間数を求めよう
だいたい毎日どのくらいの未請求の残業がありますか?
参考 未請求になりがちな業務
時間外の思い当たる業務にチェック!!.
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始業時間前の業務(自発的に来ている場合でも)
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休憩時間中の業務
□
委員会や研修への出席
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委員会や会議などの資料や議事録作成
□
看護記録、看護計画の作成
□
退院・転院サマリー作成
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申し送り業務
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新人・学生への教育・指導
□
制服への着替えの時間
毎日だと | 1ヶ月やれば (20日) | 1年やれば(240日) |
15分 | 5時間 | 60時間 |
30分 | 10時間 | 120時間 |
45分 | 15時間 | 180時間 |
1時間 | 20時間 | 240時間 |
1時間30分 | 30時間 | 360時間 |
【ステップ4】未請求の超過勤務手当はいくらかな?
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【ステップ2】の Cの金額 × | 【ステップ3】の 時間数(1年) = | 年間の未請求 超過勤務手当 |
円 × | 時間 = | 円 |
きちんと請求していたら
支払われていたであろう金額
【正確に計算する場合】
1.1日ごとに日中(5時〜夜10時)と夜間(夜10時〜翌朝5時)別に1分単位で出します。
2.1ヶ月の合計時間数を日中と夜間別に算出します。合計した後の1時間未満の端数は、30分以上は1時間に切
り上げ、30分未満は切り捨てになります。
3.日中の時間数×【ステップ2】のCの金額+夜間の時間数×【ステップ2】のDの金額 です。
いかがでしたか?チリも積もれば山となる!しっかり残業代請求しましょうね。
ご質問、ご相談は各病院の組合執行部もしくは公共労本部までお気軽にお問合せください。