公共労速報253
2017春闘

第2回本部団交

「おかしい」ことには「おかしい」と声をあげることが要求前進の力だ!

ストライキは中止 継続協議へ

 公共労は本日25日、公立学校共済組合本部理事者と2017春闘第2回団交を行いました。
 第1回団交で協議しきれなかった要求について主に協議をしました。

見習い期間は超勤申請してはダメ?!

ガイドラインの徹底を!

 今年1月に厚労省から出された「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」の徹底について、 前回団交では各病院に周知徹底するということだったので、今日までに各支部で病院側にこのことについて確認をしてきました。
(ガイドラインについては速報NO.247を参照)。
 徹底自体はまだまだこれからというところですが、支部でガイドラインに照らして職場を点検していくと様々問題が発覚。 異動して1か月は見習い期間だから超勤申請してはダメ、申請時間に上限が設けられている、 残業時間に上司からお菓子が配られたので食べたら「お菓子を食べたのだから残業ではない」とされた、 強制ではないという勉強会に出ていなかったとして人事評価を下げられた等々。団交でこれらの事例もあげて質すと、 「現場でおかしいことは現場で言ってほしい。言ったうえで、病院が聞く姿勢ではないなら、本部から病院に指導することができる。」と回答しました。
 理事者側は病院にガイドラインの趣旨は守らせるということなので、引き続き各支部で、 ガイドラインに沿って職場を点検しながら病院に適正な措置を促し、それでも是正されないようなら本部団交でぶつけましょう。

専門看護師、認定看護師の
資格維持費を100%支援しろ

 専門看護師や認定看護師は診療報酬にも関わる資格ですが、資格維持に必要な年2回の研修費用の半分しか補助が出なく、残りは自腹となっています。
 職場での有資格者への扱いもひどく、資格維持費用を出してくれる別の病院に転職するという例も。 資格維持費を100%出すことによって、有資格者の離職防止に寄与すべきと要求しました。
 理事者側は「決まっている財源の中で、全体のスキルアップにお金をかけたい。 離職防止については各病院が考えることである」として「考えていない」という回答に終始しました。

取りたいときに取れる年休に!

年休、特別休暇の取得

 年休の取得率は年々少しずつ上がっているとはいうものの、年休20日のうち取得が3日〜7日程度と低い状況は変わりません。
 理事者側に、計画付与など具体的な取得率向上策を示すよう求めていますが、具体策は示されないまま。 一方、3年目の看護師への3日間連続の特別休暇制度は、ほぼ100%取得されていると回答がありました。人員不足で年休の取得が困難といいつつも、 制度化した特別休暇は100%取得が可能ということは、年休についても何かしらの強制的な具体策を打てば取得させることができるということです。
 公共労としては、今年も9月から11月に「年休取得キャンペーン」を行い、年休の取得しやすい職場環境づくりを目指します。 個人的に「休みが必要ない」という場合でも休みが取得しやすい職場づくりのために、キャンペーン期間中にぜひみなさんで年休の申請をしましょう♪

突然のC評価に説明なし?!

不信感のない人事評価を

 人事評価制度は「モチベーションUPのため」と導入されたものですが、現場では不信感の残る運用になっているのが実情です。 面接もなく評価を下げられた職員が上司に説明を求めたところ、「わからない」と答えられた、 評価を下げた理由が箇条書きで返されて本人の納得できるものではなかったなど、実際の事例を挙げながら適正な運用を求めました。
 理事者側は、「評価を下げるときは必ず本人と面談するように病院に徹底している。」として、 説明責任が病院にあることを明言。苦情申し立て制度も活用して、納得がいかない場合は病院に説明を求めるよう促しました。

子育てしながら働ける環境を

短時間勤務、部分休業など

 理事者は、子育てなど家庭生活と仕事が両立できる職場環境(ワークライフバランス)を掲げています。  公共労として要求している短時間勤務や部分休業の対象者の拡大は、まさにその趣旨に合致するものですが、 「8病院で一律にできない」と回答。国が6歳までとしている部分休業ですら現状の3歳から引き上げるという回答もありませんでした。
 この問題については、実際に子どもが3歳で部分休業を取っていて、4歳になりフルタイムになると仕事と両立できないので辞めざるをえないという方もいます。
 部分休業の拡大や短時間勤務制度の活用で、辞めなくてもよくなるなら、本人にとっても病院にとっても大きな利益になるはず。 現場から大きく声をあげ、病院を突き上げ、病院から本部へ突き上げさせることによって、必ず実現させましょう。
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 その他、理事長名でハラスメントをなくす意思を表明することについてや、準夜勤務の後が休日ならば、休日に勤務した時間に対し、 時間外勤務手当を支給すること等について協議しました。
 今回理事者側は、おかしなことがあれば病院側にまず言い、それでもだめなら本部にということをしきりに発言していました。
 ガイドラインに沿った対応や、納得できない人事評価など、「おかしい」と思うことは、労働組合としてしっかりと病院側と交渉し、 その結果をあらためて本部にぶつけることで二重三重に声をあげましょう。 ガイドラインの趣旨に沿った協議を継続するため、明日予定していたストライキは中止とします。