京都「花のいえ」にて看護部集会を開催!
(2018・1・27〜28)
2018年1月27日(土)〜28日(日)にかけて、京都「花のいえ」にて看護部集会を開催しました。
参加者は全部で14名。初日には日本医労連の寺園通江さんを招き講演をいただきました。
その後、グループワーキングを行い、二日間にわたり、自分たちの病院における問題点、原因を話し合い、
問題解決のために何をしたら良いのかについて熱心な協議が行われました。
人間らしい働き方を求めて声をあげよう
〜日本医労連看護対策委員会事務局長
寺園通江さんの講演
日本医労連の寺園通江さんから講演をいただきました。以下講演の概要を紹介します。
ア 春闘と闘いの歴史
「春闘」は、各単産では解決しない賃上げ要求に対し共闘するため。
1954年に5つの単産が集まって「共闘委員会」が結成されたのが始まり。人間らしい生活を送るために賃上げは不可
欠な権利。
公共労は日本医労連に加盟している。日本医労連は全国に17万人の組合員。恋愛・結婚・通勤の自由を求めて闘った
50年代。夜勤は複数、月8日以内を求めた夜勤制限闘争の60年代、540万筆の署名を集めて看護師確保法を成立させた
80年代。そして今、看護師の増員、労働条件改善にむけた闘いの最中。署名を集めて増員を勝ち取ろう。
イ 看護師の賃金の低さ
看護師の賃金は、最低賃金と密接に関係しており、同じ看護師でも働く場所が違うと月額約9万円もの
格差が生じている。そもそも看護師の賃金は他産業よりも低い。
オーストラリアでは看護師8年目になると年収が650万円にもなり、実際は夜勤などに対する割増賃金が加わり更に高くなる。
アメリカでは、看護師は3年目で平均的な労働者の年収に到達する。
人間らしい働き方とは「8時間働けばふつうに生活ができる」ことが守られる働き方である。
そういう働き方を勝ち取る闘いをするためにもしっかり学習と意思統一をしよう。
ウ 看護職員の労働実態調査結果から
昨年5月〜7月に医労連組合員の看護師に対して労働実態調査を行った。3万人を超すデータを集めていて、公共労もこれに協力している。
全体の調査結果の特徴は、依然続く、深刻な人手不足、過酷な夜勤・交替制労働があること、夜勤改善と大幅増員が切実に求められていることである。(調査結果は日本医労連ホ
ームページを参照)。自分が看護師として働いていたころに、病院と交渉して年休を20日取得するようにした。
20日取得できていると、体が楽だし、趣味や組合活動も十分にできて楽しかった。人間らしい働き方を求めて声をあげよう。
病院における問題点と解決策
〜グループワーキング〜
2つのグループに分かれて、病院における問題点とその解決のために何をするべきか、
参加者同士で意見を交わし考えました。出された意見の一部を紹介します。
ア 病院における問題点
パワハラ
- ・医師によるパワハラがひどい。(物を投げる。暴言を吐く。弱い看護師に特にひどい。精神的に追い込まれている。)
年休取得
- ・年休取得の状況は病棟によってかなり差がある。自分は年休が取れているが、若い子たち
はレク休すら取れていない。
- ・師長によって年休を申請してもつけてくれない。
- ・「看護師は年休取れなくて当り前」と言われる
- ・年休は師長さんが毎月1日は入れてくれている。
- ・日勤とか人が十分に足りているのに「どうして、年休をくれないのか」と思う。師長さんが代わったら、途端に年休が取れな
くなった。部署の中で年休を取っていいという認識もない。師長さんが恐くて申請できない。
夜勤の体制、回数など
- ・9回夜勤は普通。減るに越したことはないが、人員からも8回に抑えるのは無理。
- ・夜勤体制は土日2人、平日3人。ただし二次急の応援があると1人になる時もある。
- ・夜勤時の休憩は、ほとんど取れていない。育休明けの職員が「夜勤6回までなら」と夜勤に入っているが、「今月は8回になっている」と言っていた。
- ・休憩がほとんど取れない。モニター見ながら休憩している。今の時期夜勤は7回/月だけど、3月は9回/月になる。
イ 問題点の解決策
パワハラ
- ・パワハラの対策は徹底して師長、看護部長に申入れをする。なくさないといけない。
年休取得
- ・休暇制度全般についての教宣のビラを配布。年休取得キャンペーンの意義を組合員に説明し、徹底をはかる。
- ・「休み希望」ではなく、「年休の申請」をするように徹底をはかる。・年休取得キャンペーンを6ヶ月間で10日に拡大し、
更に年休取得の促進をはかる。
- ・レク休は連続して休めるようにして欲しい。←予め事前に申し込みできるようにしたらどうか。
夜勤回数
- ・夜勤に関しての実態を調査し、組合員から署名を集めてはどうか。
- ・毎月、勤務割が決まった段階で組合に提示をさせて、各病棟の夜勤の状況と年休の取得状況を点検し改善を求める。
病棟ごとの状況を職場に掲示する。
- ・9回以上の夜勤は拒否することを病院側に申入れをする。→勤務割表を点検して、9回、10回の夜勤はやらないことを改めて申し入れる。→解消の時期を明確にさせて、
解消までの当面の間は、夜勤加算の増額によって「止むを得ず、受け入れる」
その他
- ・黙っていたらいつまでも改善されない。
- ・集会や食事会をやって問題点や悩みを話し合うようにする。
- ・夜勤免除申請できる人が夜勤免除されていない実態を中央団交でも更に強く理事者に訴える。
集会の最後に、「看護師アピール」と、年休取得、夜勤回数問題、
パワハラ等の解決を春闘では重点的に取り組むことを確認し、
西村看護部長の発声による団結ガンバローで参加者一同決意を固め合いました。