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2016年春闘要求アンケート集計結果について

 2016年春闘要求アンケートにご協力いただきありがとうございました。組合員の皆さんからいただいたアンケート結果を春闘要求に反映させて闘ってまいりますので、よろしくお願いします。

※( )内数字は、2014とあるもの以外は2015年集計
【母集団について】
@2016年集計数は468名で2015年集計の563名より95名減少。
A性別は、男性22.9%(20.6%)女性76.5%(79.4%)で圧倒的に女性が多い。
B10・20・30代を合わせると59.0%(61.4%)で若い世代が多い。平均37歳(37歳)
C平均勤続年数は12年(−)
D雇用は正職員453名(540名)、非常勤パート22名(37名)、派遣委託1名(0名)
E組合加入者439名(478名)、非加入者27名(85名)
F職種別には看護職66.0%(63.9%)、医療技術職28.4%(26.1)%
 ただし、関東は医療技術者82.1%、東海は医療技術者70.0&
@2015年集計数は563名で2014年集計の562名と大差がない。 しかし、内訳では2014年と比較した場合に東北プラス38、関東△23、東海プラス1、中国△75、四国プラス60によるものである。
A性別は、男性20.6%(17.4%)女性79.4%(82.2%)で圧倒的に女性が多い。
B10・20・30代を合わせると60.1%(61.4%)で若い世代が多い。(平均37歳、東北が34歳)
C職種別には看護職63.9%(71.2%)、医療技術職26.1%(23.8)%
2016年春闘要求アンケート
設問1 設問2 設問3 設問4
設問5 あなたの健康状態についてお聞かせください
設問6 設問7 設問8
まとめ

設問1 あなたの生活についてお聞かせください。

(1) 生活実感について

@「かなり苦しい」「やや苦しい」を合わせると48.3%(50.8%)で2015年の集計より2.5ポイント減少 支部別「かなり苦しい」東北4.7%、関東5.4%、東海5.0%、中国10.9%、四国11.6% 「やや苦しい」東北41.2%、関東30.4%、東海45.0%、中国42.9&、四国36.4%

(2) 昨年と比べて収入と家計の状況はどうですか。

A2015年集計より「不安」が62.8%(60.7%)と2.1ポイント上昇。 年代別「不安を感じる」は、20代67.6%(70.4%)、30代69.3%(70.0%)、40代61.0%(56.5%)、50代39.6%(32.3%)であり、若い世代がより不安を感じていることが伺えるが、2016年集計では40代、50代の「不安を感じる」が増加している。 勤続年数「不安を感じる」は1年未満51.4%、1〜3年69.6%、4〜5年74.6%、6〜9年67.9%、10年以上56.8%となっており、1年以上10年未満が高い。10年以上になると「不安を感じる」が少なくなる。これは10年未満での離職率の高さと一致する。

(3) 月どれくらい賃金が不足していますか。

@賃金の不足額は\37,030(\37,986)となり、15年の集計より956円下降(中国\40,652) (4) 春闘で、月額いくらの賃上げを要求しますか? @賃上げ要求額は\24,125(\26,460)となり、15年の集計より2,335円下降(東北\26,627) 勤続年数賃上げ要求額は、1年未満\16,894、1〜3年\18,221、4〜5年\27,868、6〜9年\26,591、10年以上\24,607となっており、収入と家計で「不安を感じる」と同様に1年以上10年未満の人の要求額が高いことが分かる。 (6) 時給でいくらの賃上げを要求しますか。 @時給賃上げ要求額は\191.7(\184.8)となり、15年の集計より6.9円上昇

設問2 あなたの労働実態についてお聞かせください。

(1) 普段の仕事でどの程度身体が疲れますか。

@身体の疲れは「とても疲れる」「やや疲れる」を合わせると94.7%(94.2%)で依然として高い。 支部別「とても疲れる」東北51.8%、関東23.2%、東海25.0%、中国69.6%、四国39.7% 「やや疲れる」東北44.7%、関東67.9%、東海65.0%、中国28.8%、四国52.1%  東北、中国の疲弊度が高いか。 年代別年代別に見ても、20代でも「とても疲れる」「やや疲れる」を合わせると94.9%(95.0%)であり、若い世代でも疲弊していることが分かる。 勤続年数「とても疲れる」1年未満37.1%、1〜3年44.6%、4〜5年57.7%、6〜9年57.1%、10年以上50.5% 「やや疲れる」1年未満57.1%、1〜3年48.2%、4〜5年35.2%、6〜9年39.3%、10年以上44.5% 勤続年数4〜5年から「とても疲れる」が10ポイント上がっている。

(2) 時間外労働は一ヶ月に何時間程度ありますか。

@時間外労働/月は10時間未満と10時間〜20時間で70.9%(72.8%)、月平均では13.8(14.0)時間とほぼ横ばいか。 支部別時間外労働平均時間は東北11.6(13.1)、関東15.2(13.9)、東海14.3(13.0)、中国15.4(14.5)、四国12.2(14.1)と東北、四国では時間が減少しているが、他支部では増加している。 性別男性18.3時間、女性12.3時間。男性が6時間ぐらい多い。 勤続年数1年未満12.0、1〜3年11.9、4〜5年16.7、6〜9年14.2、10年以上13.5  4〜5年、6〜9年が多い傾向にある。 職種別医療技術16.9時間(16.9)、看護職12.9時間(12.7)、事務職15.4時間(17.7)、技術・労務職9.1時間(11.7)であり、医療技術職や事務職の時間外労働が多いことが分かる。

(3) 最近の一ヶ月間で、賃金不払いの時間外労働はどの程度ありましたか。

@不払い残業時間/月では5時間未満から10〜15時間までで34.2%(36.1)%となり、平均時間は3.0時間(2015・3.6、2014・4.0、2013・4.7時間)で0.6時間減少し、年々改善されているか。しかし、不払い残業が10時間以上あるが11.7%(11.5%)であり、1割近い人が月に10時間以上不払い残業をしていることと、「不払い残業がある」と答えた人が41.3%(51.0%)いることから2人に1人近く、不払い残業があることになる。 A不払い残業についても交渉でかなりやって来たところではあるが、依然として不払残業があるということが判明している。 支部別もっとも多いのは東北支部で平均4.8(2015・5.1、2014・5.3、2013・8.3時間/月)。また、不払い残業が「ない」と答えているのは全体で47.6%(44.4%)で15年の集計よりも「ない」が3.2%増加している。もっとも不払い残業が多かった東北が8.3→5.3→5.1→4.8時間に減少している一方で職員の意識の高まりもあったか、不払い残業が依然としてあるという認識している状況が分かる。 年代別不払い残業時間/月は、20代3.4(5.5)、30代2.8(3.2)、40代3.2(3.6)、50代2.1(1.1)と若い人ほど不払い残業が多い傾向であるが、40代も0.4時間増加している。 不払い残業については、年々微減しているとはいえ、依然として病院職場では、不払いがある、ということが問題である。ア 請求していないのか、イ 「請求するな」と言われるか、ウ 申請しても認められないのか、によって、事情は異なる。イとウならば労基法違反であり、2年間遡及して支払わせることができる。 職種別医療技術2.0時間(2.6)、看護職3.5時間(4.5)、事務職0.6時間(1.6)、技術・労務職3.3時間(0.7)であり、時間外労働の多い医療技術職や事務職の不払いは少ない。看護職や技術・労務職に不払い残業が多いことがわかる。 時間外勤務の単価は少ない人でも2,000円程度、月に3時間の手当なら6,000円以上、年間なら72,000円を超える、ということが認識されているのか。 組合加入加入者3.1時間、未加入者1.7時間であり、組合加入しているメリットがまるでない。支部における教宣不足か。 設問3 今の職場で不満に感じることを3つまで選んでください。 @職場で不満に感じることのトップ5は「人員」「賃金」「休暇」、「時間外労働」、「時間外の委員会・研修」(2015「賃金」、「人員」、「休暇」、「時間外労働」、「時間外の委員会・研修」2014「賃金」「人員」「休暇」「成果主義」「時間外労働」、2013「賃金」「休暇」「人員」「時間外労働」「成果主義」、(2012「人員」「賃金」「休暇」「時間外労働」「仕事がきつい」)であった。賃金、人員、休暇が不動のトップ3だが、人員(39.8→57.9)、賃金(46.4→50.4)、休暇(34.1→39.5)と人員不足に対する不満が大きく上昇している。 支部別傾向 東北「賃金」「時間外労働」「時間外の委員会・研修」「管理者、上司が横暴」。 関東「経営状態」「人員」「休暇」「職場の人間関係」「職員同士の親睦感」。 東海「休暇」「人員」「経営状態」「職場の人間関係」。 中国「人員」「賃金」「時間外労働」「仕事がきつい」「時間外の委員会・研修」。  四国「人員」「賃金」「経営状態」「時間外の委員会・研修」「休暇」 などが平均より高い。 年代別全年代で「人員」「賃金」が高いが、20代は次に「時間外労働」、30代が次に「休暇」、40代・50代は2番目に「休暇」。  2015年までは、20代のトップは「賃金」だったが、2016年は「人員」がトップ。休暇も時間外労働に対する不満も結局は「人員不足」に起因しているということか。

設問4 公共労の統一要求で、最も実現したいものを5つまで選んでください。

(1) 賃金改善要求

@賃金改善要求ではトップ5は、「賃上げ」72.2%、「年末年始休日給160/100」51.3%、「年末年始出勤者に特別休暇」46.4%、「夜間看護手当」35.5%である。 支部別傾向  東北「看護師3級昇格」40.0%、「夜間看護手当」37.6% 関東「査定格差を行なわない」30.4%、「生活を保障する一時金」30.4%、「非常勤職員処遇改善」28.6% 東海「生活を保障する一時金」35.0% 中国「看護師3級昇格」41.8%、「看護師確保手当」35.9% 四国「査定格差を行なわない」44.6%、「非常勤職員処遇改善」24.0% 職種別医療技術「賃上げ」67.7%、「年末年始休日給160/100」58.6%、看護職「賃上げ」75.4%、事務職0.6時間(1.6)、技術・労務職「賃上げ」63.6%、「年末年始休日給160/100」63.6である。

(2) 労働条件改善要求

@労働条件改善要求のトップは「大幅増員」52.6%で、その後「年休を最低月に1日以上希望に沿って勤務表に組み込むこと」45.3%、「年休取得率60%以上」40.2%、「全職種に産休・育休・病休・育児部分休業などに対する要員の確保を行うこと」36.5%、「研修時間内実施」35.5%という結果。 2015調査では「年休を最低月に1日以上希望に沿って勤務表に組み込むこと51.2」で、その後「大幅増員47.6」「年休取得率50%以上43.5」「全職種に産休・育休・病休・育児部分休業などに対する要員の確保を行うこと43.3」「研修時間内実施41.0」であったが、2016では労働条件改善には大幅増員しかないのでは?という組合員の意識が強く伺える結果になった。 A年休取得に対しての要求が2位と3位に位置し、非常に高いことが分かるが、これはやはり「疲れていても休めない」ということではないか。 支部別傾向東北支部では「年休取得」に関する要求が1位と2位となり、「労基法違反一層」が他支部より多い、関東支部では「がん検診などの健康診断」、中国支部では「全職種に産休・育休・病休・育児部分休業などに対する要員の確保を行うこと」、四国支部では「セクハラ・パワハラ」に対する要求が高いなど、支部によって若干傾向が表れている。 年代別40・50代では「セクハラ・パワハラ」が高い傾向にある。 勤続年数1年未満「三交替月8日以内」、1〜3年「週休連続休日」なども高い。勤務年数別の傾向としては10年未満では休暇に対する要求の方が比較的高く、10年以上でもそれは高いが、「大幅増員」が高くなっている。これは、問題の本質が「人員不足」であるから、という結論に至る経緯があるのではないかと考えられる。 職種別・医療技術「大幅増員」48.1%、「要員確保」38.3%、「年休取得60%以上」37.6% ・看護職「大幅増員」56.0%、「要員確保」36.6%、「三交替制月8日以内」36.6% ・事務職「年休取得60%以上」50.0%、「セクハラ・パワハラ差別撤廃」50.0%、「要員確保(産休等)」35.7%、「年休5日計画付与」35.7% ・技術・労務職「年休勤務表組み込み」45.5%、「大幅増員」36.4%、「変則勤務の一元化反対」36.4%  事務職は「セクハラ・パワハラ差別撤廃」と「年休取得」に関する要求が高い。

設問5 あなたの健康状態についてお聞かせください

「健康である」49.6%、「あまり良いとはいえない」41.9%、「病気がちである」3.2%
支部別 東北が「あまり良いとはいえない」が51.2%と「健康である」43.5%より高いか。

設問6 病気などで具合が悪い時に休暇が取れますか

「特別休暇が取れる」8.3%、「年休が取れる」62.0%、病気でもなかなか取れない」21.8%
特別休暇が取れるのは1割にも満たない、病気でもなかなか取れないが2割以上
支部別・「特別休暇が取れる」東北5.9%、関東14.3%、東海14.3%、中国10.4%、四国3.3%
・「年休が取れる」東北68.2%、関東57.1%、東海75.0%、中国57.1%、四国66.1%
・「病気でもなかなか取れない」東北17.6%、関東19.6%、東海10.0%、中国22.8%、四国26.4%であり、 病気でもなかなか取れない中国や四国が状況が悪いか。

設問7 セクハラやパワハラをこの3か月間で、ご自身で受けたか目撃しましたか

「はい」22.4%(20.8%)、「いいえ」69.7%(59.5%)
支部別 東北23.5%・四国33.1%がやや高いか。いずれにしてもセクハラやパワハラの実態があるという結果。
職種別 非常勤・パート33.3%、看護職25.6%、事務職28.6%が高い。
組合加入 加入者21.9%、未加入者29.6%

設問8 転職や退職を考えたことがあるか

「はい」49.6%、「今考えている」12.8%、「いいえ」31.6%
@2人に1人が転職を考えたことがあり、今考えている人が更に1割以上いる。 支部別・「今、考えている」関東16.1%、中国14.1%がやや高いか。 ・「いいえ」関東55.4%、東海55.0%が高い。 年代別「考えたことがある」は20代36.7%、30代48.2%、40代59.6%、50代60.4% 勤続年数1年未満31.4%、1〜3年42.9%、4〜5年39.4%、6〜9年41.7%、10年以上60.5% 年代別「今考えている」は20代18.7%、30代14.6%、40代7.4%、50代7.5% 勤続年数1年未満11.4%、1〜3年12.5%、4〜5年21.1%、6〜9年20.2%、10年以上7.7% その理由は「労働条件に不満」38.7%、「職場の人間関係」14.0%、「賃金に不満」11.6%となっている。 組合加入加入「労働条件に不満」39.9%だが、未加入「職場の人間関係」42.9%となっている。 職種別・医療技術「労働条件に不満」22.4%、「職場の人間関係」20.7% ・看護職「労働条件に不満」44.2% ・事務職「職場の人間関係」60.0% ・技術・労務職「職場の人間関係」100%と職種別の傾向が見受けられる。看護職は「労働条件に不満」、他職種は「職場の人間関係」によって退職を考える傾向にある。