第2回女性部集会報告

開催日 2016年5月7日〜8日

会 場 金沢・ガーデンホテル金沢

 昨年の第1回に続き、第2回女性部集会をガーデンホテル金沢にて開催しました。
 各支部で執行部や女性部として活躍されている方が参加され、参加者は11名(東北2名、中国4名、四国2名、東京支部2名、書記局1名)でした。
 集会テーマを「母性保護って大事!女性も男性も生き生きと輝いて働きつづけよう」と題し、 主に「母性保護」、「生理休暇の大切さ」等を学び全体討論で深めました。

1.母性保護について

はじめに、桜井中執から母性保護についてお話しをしました。
 女性は生まれながらにして、生命を生み、育てる「母性」という「特性」を持っている。 「母性保護」とは、母性を社会的に保障することであり、個人個人の努力で守るというものではない。 女性は「母性」をもつ体の特徴として男性に比べ重労働には向いていない。生理前後の労働が女性のからだに与える影響は様々であり、 生理休暇は母性保護のために必要なものである。生理休暇は労働基準法で保障されている。 母性保護の権利は戦前から女性の闘いで勝ち取ってきたものである。 現代を生きる女性は先輩から受け継いだ権利を後輩につないでいく責任がある。みんなで生理休暇を取得しよう!
 参加者からは、「生理休暇について名称しか知らなかったが、どのような休暇か、どのくらい取得できるか、歴史など様々知ることができた。 当院でも取得できるよう広め、働きかけたい」、「昔から女性の方々が闘い勝ち取ってきた権利を大切に取得していきたいと思いました。」 「"使わない権利は奪われる"という言葉が強く印象に残っており、 実際に生理休暇もなくなりつつある危機感を感じた。」等々感想が寄せられました。

2.女性部の視点から考えた
取組みの必要性について

 続いて駒宮書記長から2016春闘要求と絡めて女性部の取り組みの説明をしました。
 2016春闘要求では母性保護や女性の要求があまり入っていなかった。 女性部で議論して今後母性保護もふまえた要求を入れていきたい。看護師の賃金が低いので妊娠しても夜勤に入らざるをえない実態がある。 賃上げ要求は母性保護にも密接につながっている。年休もキャンペーンをやったら「初めて年休とった」という人も。 年休にしろ生理休暇にしろ、とろうと思えばとれる休暇だ。 各支部で年休、生理休暇を取得できるよう工夫あるとりくみをしよう。
 参加者からは、「母性保護を守る為にも、色々な制度を利用できるように若いスタッフにも制度を広めていくのと、 年休取得ができるよう働きかけていきたい」、「看護師の処遇の低さ、権利に対して何をどうしたらいいか後輩たちに伝えていきたい」、 「看護師の労働条件の改善は、女性としての労働条件の改善に直結するということを改めて感じた」等々感想が寄せられました。

3.全体討論

 人数も少なかったため全員で討論し、@生理休暇について、A生理休暇以外の母性保護について、 B女性部の活動についてを主なテーマに深めました。
 生理休暇は名前は知っているけど、取得したことがない、どう取得したらいいかわからないという方がほとんどでした。 そして、辛くても薬を飲んで仕事をしていたり、トイレに行く時間も確保できないので生理用品2種類を併用している等々、 深刻な実態が明らかになりました。
 一方、病棟に組合員が増えたことで師長さんの姿勢が変わり、生理時にしんどい時や、更年期の症状時、 子どもが熱を出した時などに年休を時間単位で取得できるようになったという報告も。 生理時には生理休暇が本来ですが、まず年休でもいいから休めるようにすることが大事ではないか。 母性保護のことを職場の仲間や組合員に知らせて生理休暇を取得しやすい職場の雰囲気をつくっていこうと議論になりました。
 感想文では「他病院の状況を知る良い機会であった。」「自分や家族の健康を守らないと患者さんの命は守れないことを同僚にも伝え、 職場の雰囲気を変えていきたい。」「グループトークとは違った意義もあった。」 「支部では生理休暇を取得できるように話し合いや周知していけるようにしたいと思った。」等々寄せられました。
金沢駅前にて

4.夕食交流&金沢の町散策ツアー

 夕食は金沢の海の幸を使ったおいしいお料理をいただき、支部を超えてお話しも弾みました。翌日は金沢の風情ある茶屋街を散策。金箔工芸体験もしました!

5.まとめ

 事前に女性部中執で女性組合員にリサーチをしてもらったところ、 「女性特有の悩みはあまりない」という声がありました。「悩みはない」と言っても生理休暇は取得できていないのが現状です。 これは女性が母性保護のことをあまり意識できていないのでは・・・ということで今回の集会のテーマを「母性保護」に絞りました。 正直、予想以上に母性保護のことが意識されていなく生理休暇もほとんどとれていない現状に驚きました。
 集会を通じ、母性保護の大事さを知ってもらうことができ、各支部、病院で広げていきたい!変えていきたい! と言っていただいてとても有意義な女性部集会になったと思います。
 参加された方は、早速支部に戻り「母性保護」を守る活動に奮闘していることでしょう。 すぐには改善されなく、へこたれることもあると思いますが、だからこそ継続的に学んで仲間と話し合っていくことが大事だと思いました。
 ぜひ、次回は全支部から参加してもらえるように準備していきたいです。(桜井)